脳は現実と空想の区別がつかないらしい

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 あなたは空想と現実の区別はついていますか?

 えっ? バカにするなって? ついているに決まっているだろ?

 確かに、普通の人であればこれが空想か現実なのか、区別はついていますよね。

 でも「脳」は現実と空想のこと区別がつきにくい、という話があるそうです。

 現実でレモンをかじるとこれに対応して口には唾液が出てきます。これは一度体験していれば、想像しただけでも身体は反応して唾液が出てきます。

 そう、別に酸っぱくないのに、脳は反応してしまうのです。

 おそらく、あなたもレモンをかじるという部分を読んだ時点で、唾液が出始めているのではないでしょうか? 今のあなたがそうであるように、今、レモンをかじらなくても、言葉で読むだけでも頭や身体は反応しているのです。

 スポーツ選手などはよくイメージトレーニングをしたります。身体を直接動かさなくても、頭の中で想像した運動は電気信号として筋肉に伝わっているのだとか。

 しっかり頭の中でイメージしながら行うのと、ただ漠然と行うのではその効果が違う、とはトレーニングなんかでもよく言われます。

 つまり、イメージは現実に身体に影響を与え、脳の体験につながる、ということなんです。

小説や物語はどうでしょう?

 小説や物語を読めば、その主人公や登場人物に少なからず感情移入し、彼らの意見を自分のことのように考えたり、時には彼らの視点に彼らの体験を見るはずです。

 失敗を乗り越え成功し、成長する体験、誰かを愛し愛される喜びを体験、周囲の人に喜ばれ、認められる体験……脳がこれらを読んで、想像しているということは、まさに体験していると言えそうです。

 そうです。直接体験するほどの強いものではなくても、脳は経験として刻みこんでいるのです。

思考は現実化する?

 ナポレオン=ヒルという人が書いた本で「思考は現実化する」という本があります。自分が思い描いたこと、強く思い描いたことが現実となっていく、ということを主張したものです。

 もし、本当に思考が現実化するのだとしたら……現実化させるためには、頭の中で思い描かなくてはいけないのだとしたら、その体験は多くあった方がいいに違いありません。

 どんな苦難にも負けない、苦難があっても、前向きに、行動的に、積極的に、楽しみながら乗り越え、そして成功する。

 そんな物語をたくさん読んで、それ自体を自分の成功体験のように思えたならば……いえ、もちろん脳は現実に成功したと思うわけですから。今まで何度もやってきたことを、現実世界で繰り返せばいい、という風になると思いませんか?

 例えば「パンにバターを塗る」これはとても簡単なことです。

 それは何故でしょう? それは今までに何度も経験しているから。
 もちろん最初は慎重に塗っていたはずです。でも、今ではテレビを見ながら、もしくはスマホを見ながら、そんなに意識もすることなく適量を一度で取り、トーストにまんべんなく塗ることができる。

 それは、何度も行ってきた経験が、その行動を当たり前のことにまで昇華させているのです。

 目標達成や願望実現も同じです。何度も経験していれば、成功へのハードルは高いものではなくなります。

本を読もう。たくさん経験するために

 誰かに愛される体験、愛する体験、かけがえのない仲間との体験、現実ではないような世界でも、事件でも、そこで何かを学ぶことができるはずです。

 あなたはどんな体験をしたいですか? どんな経験が自分の人生に生きると思いますか?

 その多くがすでに本になっています。物語になっています。

 あなたのために、あなたの未来のために本を読みましょう。

 どんな本でも経験となり、あなたを成長させてくれるはずです。

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