あなたは一日が短いと感じることはありませんか? 一日の時間は誰でも平等に24時間しかありません。
でも、やることは年々増えていく。
仕事、趣味、やりたいこと、やらなくてはいけないこと。そのすべてを24時間の中に詰め込まなくてはいけない状況に悩んだことは? これを解決するのはどうすればいい?
そんな風に考えた時、必ず思い当たるであろう解決手段は「寝る時間を削る」ことでは?
睡眠時間は短くても平気? ショートスリーパー
もし、あなたが8時間寝ないとスッキリしないと感じる人だったとして、これを6時間に出来たとしたら?
もし、あなたが6時間寝てスッキリするという人で4時間に減らせたら……つまり、2時間今よりも余裕のある生活ができたとしたら?
たかが、2時間と思うかもしれないけど、一週間で考えたら14時間にもなってしまう。半日以上の時間を自由にできるようになるのだから、忙しい人はぜひとも確保したいわよね。
しかし、睡眠時間を減らすというのは予想以上にツラく、身体への悪影響が指摘されています。そこでショートスリーパーと呼ばれる人たちが話題になったことがあります。
これは通常よりも遥かに短い時間の睡眠時間しかなくても健康を害することのない人のこと。
そして、最近ではショートスリーパーを目指す人という人もいるようです。
実際にそんなことは可能なのでしょうか?
ショートスリーパーは訓練次第で誰でも可能説
話題のショートスリーパーですが、何時間の睡眠でショートスリーパーになるのかという明確な定義は今のところないようです。
これはまだ長期的な研究が進んでいないためなのですが、それでも一応の目安は存在します。
目安としては日中に眠気がなく、睡眠不足での身心の不調がない状態での睡眠時間5時間未満の人、という感じみたい。
これはもちろん、週末に寝だめをしてしまう人は含まれません。
また年齢を重ねていくと睡眠時間は減っていきますが、ショートスリーパーの場合は、若い頃からこの習慣がついている。
こう考えると、ショートスリーパーのハードルはかなり高い感じがするわよね。
実はこのショートスリーパーが多発する家系が米国で発見、調査の結果、 カリフォルニア大学を中心としたグループが原因遺伝子の特定までこぎつけたらしいの。
第10染色体上にあるβ1アドレナリン受容体遺伝子(β1-adrenergic receptor gene; ADRB1)と呼ばれる遺伝子のある塩基に突然変異が生じると睡眠時間に変化が生じることが明らかにされた。
ADRB1は、男女関係なく2組ある遺伝子のうちの片方に突然変異が生じると高確率で短時間睡眠となる影響力の強い遺伝子であることを意味している。
第107回 短時間睡眠で済む遺伝子が発見された より
ショートスリーパー遺伝子が存在する?
短く眠っても問題ないショートスリーパーは遺伝子の突然変異ってこと?
ということは、普通の人が訓練してもショートスリーパーにはならないわけ?
もし、完全に遺伝子の作用だと考えるのであれば、武井さんに出来たのだから、自分もできる、というわけにはいかなそうね。
ちなみに、この遺伝子の発生頻度は、10万人に約4人程度の確率で生まれるとても稀な変異であることもわかっているらしいわ。
この遺伝子を持つ人の平均睡眠時間は5.7時間だったみたい。
これくらいの睡眠時間なら普通にいそうな気もするけど、これをずっと続けても大丈夫、と言われると確かに特異な感じもする。
ショートスリーパーには性格的な特徴もある
ショートスリーパーの人達は「くよくよしない有能な人間」「軽躁的」だという人が多いらしい。
前向きでポジティブということなのだろうが、もしかしたらそういった性格も遺伝子の影響を受けているのかも?
もしくはポジティブな人は脳のエネルギー消費が人とは少し違うのかもしれないわね。
でも、こうして考えるとショートスリーパーに訓練でなることはやっぱり難しいのかしらね?
短い睡眠で平気だという遺伝子は発見され、睡眠の世界の謎が一つ明らかになったわけですが、ロングスリーパーが訓練をしてもショートスリーパーになれないと立証されたわけでありません。
もしかしたら、何か工夫や効果的なトレーニングを行うことで、短い睡眠でも平気になれるようになるかもしれません。
ですが、その時はあくまでも健康に気をつけながらやらなくていけませんね。いくら睡眠時間を短くしても、健康でなくてはやりたいこともできないですからね。
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