【夢ことほぎ】観音様の夢の心理学的意味|由来・背景

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【夢ことほぎ】観音様の夢の心理学的意味|由来・背景

観音様の夢が持つ基本的な意味については、こちらの夢占い記事で解説しています。

この記事では、なぜ観音様が、夢の中で、深い癒やしや救いの象徴として現れるのかを、人を思いやる心が脳や心にもたらす働きを見つめた二つの研究と、観音様が日本の人々に寄り添ってきた長い歴史から、掘り下げてみます。

共感と慈しみ、二つの寄り添い方

一つ目の視点は、ドイツの神経科学者タニア・シンガーらの研究です。シンガーらは、人の苦しみに触れたときの心の動きを、二つに分けて調べました。

一つは、相手の痛みを、自分のことのように感じる「共感」。もう一つは、相手の苦しみを前にして、温かな思いやりと、幸せを願う気持ちを向ける「慈悲」です。

研究の結果、相手の痛みをひたすら共に感じる練習を続けた人は、自分までつらい気持ちになりやすかったのに対して、慈悲の心を育てる練習をした人は、人の苦しみに触れても、前向きな気持ちを保ちやすく、脳の中でも、温かさや結びつきに関わる部分が働いていたことが報告されています。

誰かの幸せを願うと、自分も満たされる

二つ目の視点は、アメリカの心理学者バーバラ・フレドリクソンらです。フレドリクソンらは2008年、人々に、自分や周りの人、そして見知らぬ人の幸せを、心の中で静かに願う「慈しみの瞑想」を、七週間続けてもらいました。

すると、瞑想を続けた人たちは、毎日の中で前向きな気持ちを感じることが増え、人とのつながりの感覚や、生活への満足感も高まっていたのです。

誰かの幸せを願うことは、願う人自身の心も、やさしく満たしていくのでしょう。

シンガーらが「人の苦しみに、慈しみの心で寄り添うことの力」に目を向けたのに対して、フレドリクソンらは「誰かの幸せを願うことで、自分の心も満たされていく働き」に目を向けたといえるでしょう。

受け止めてもらう夢、願う夢

観音様の夢で、観音様に、つらさをそっと受け止めてもらっていたなら、あなたの心は、いま、慈しみのまなざしを求めているのかもしれません。

観音様のように、誰かの幸せを願う気持ちが湧いていたなら、あなたの中に、慈しみの心が育ちはじめているのかもしれません。

では、観音様は、日本の人々とどのように関わってきたのでしょうか。

夢殿で長い眠りについていた救世観音

奈良の法隆寺には、聖徳太子をしのんで建てられた「夢殿」と呼ばれる八角形のお堂があります。

その中には、太子の姿を写したともいわれる救世観音が安置されていますが、この観音像は、長いあいだ、白い布で幾重にも巻かれ、誰も見てはならない秘仏とされてきました。

明治時代、アメリカの学者フェノロサと岡倉天心が、寺の人々を説得して、ついに布を解いたとき、そこには、何百年もの眠りから覚めたような、美しい観音像の姿があったと伝えられています。

夢殿という名のお堂で、長い夢を見続けていた観音様だったのかもしれません。

巡礼の道と、十一面観音のまなざし

また、観音様は、人々の暮らしのすぐそばで、祈りを受け止めてきました。西国三十三所、坂東三十三所、秩父三十四所の観音霊場をあわせた「日本百観音」を巡る巡礼は、いまも多くの人々に受け継がれています。

白い装束に身を包み、一つひとつの寺で手を合わせる。その道のりは、観音様に会いに行く旅であると同時に、自分自身の心と向き合う旅でもあるのです。

観音様の姿にも、慈しみの心が表れています。頭の上にいくつもの顔を持つ十一面観音は、あらゆる方向にいる人々の苦しみを見逃さないための姿だとされ、たくさんの手を持つ千手観音は、一人でも多くの人に救いの手を差し伸べるための姿だといわれています。

「観世音」という名前そのものが、世の中の人々の声を、心の目で観て聞きとる、という意味を持っているのです。

人の苦しみに、慈しみの心で寄り添う力と、誰かの幸せを願うことで満たされていく心。夢殿で長い眠りについていた観音様と、百の観音様を巡る人々の祈りの道。観音様の夢は、あなたがいま、誰の慈しみを求め、そして誰に、どんなやさしさを向けたいと願っているのかを、そっと問いかけているのかもしれません。

ここまでの内容をもとにした、夢の意味をたどる創作ストーリーは、こちらの夢物語でお楽しみいただけます。

よくある質問

観音様の夢を見てから、人にやさしくしたくなりました。

観音様の夢のあとに、人にやさしくしたくなったなら、あなたの中に、慈しみの心が目覚めはじめていることの表れと読むことができます。

フレドリクソンらの研究が示すように、誰かの幸せを願うことは、自分の心も満たしてくれます。身近な人の幸せを、心の中で静かに願ってみたり、小さな親切をしてみたりしてください。

やさしさは、あなたのもとにも返ってきます。

観音様に、つらい気持ちを聞いてもらう夢を見ました。

観音様に、つらい気持ちを聞いてもらう夢は、あなたが、誰かに苦しみを分かってほしい、受け止めてほしいと願っていることの表れと読むことができます。

シンガーらの研究が示すように、慈しみのまなざしは、苦しみの中にいる人を支える大きな力になります。

現実でも、信頼できる人に、少しずつ気持ちを打ち明けてみてください。一人で抱えこまなくてよいのです。

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