【夢ことほぎ】監禁の夢の心理学的意味|由来・背景

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【夢ことほぎ】監禁の夢の心理学的意味|由来・背景

監禁の夢が持つ基本的な意味については、こちらの夢占い記事で解説しています。

この記事では、なぜ「誰かを閉じこめる」という場面が、夢の中で、大切なものを手放したくない気持ちの姿として現れるのかを、人が何かを思いどおりにしたいと願う心と、縛られた人の心に起きる反発を見つめた二つの研究と、閉じこめようとしても閉じこめきれなかった、古い物語の数々から、掘り下げてみます。

思いどおりにしたい「コントロールの錯覚」

一つ目の視点は、アメリカの心理学者エレン・ランガーです。ランガーは1975年、宝くじを使った実験を行いました。

参加者の半分には、自分で好きなくじを選んでもらい、残りの半分には、くじを渡しました。あとで、そのくじを譲ってほしいと頼むと、自分でくじを選んだ人たちは、渡された人たちの数倍もの値段をつけたのです。

当たる確率は、どちらも同じなのに、自分で選んだというだけで、結果まで自分の力で動かせるような気がしてしまう。

ランガーは、これを「コントロールの錯覚」と呼びました。人は、本来どうにもならないことまで、自分の手で握っていたいと願う生き物なのです。

縛られるほど、自由を求める心

二つ目の視点は、アメリカの心理学者ジャック・ブレームです。ブレームは1966年、人は、自分の自由が奪われそうになると、その自由を取り戻そうとして、かえって禁じられたものを強く求めるようになると考え、これを「心理的リアクタンス」と呼びました。

1972年には、親から交際を反対されている恋人たちほど、互いへの思いが強いという調査結果も報告され、シェイクスピアの悲劇にちなんで「ロミオとジュリエット効果」と呼ばれるようになりました。

この結果は、のちの研究では再現されなかったという報告もありますが、縛られるほど人の心は逃れたくなるという考え方は、いまも広く知られています。

ランガーが「思いどおりにしたいと願う、閉じこめる側の心」に目を向けたのに対して、ブレームは「縛られるほど、自由を求めてしまう、閉じこめられる側の心」に目を向けたといえるでしょう。

閉じこめて安心する夢、離れていく夢

監禁の夢で、相手を閉じこめながら安心していたなら、あなたの心は、失うことへの不安を、相手を握りしめることで和らげようとしているのかもしれません。

閉じこめた相手が、ますます離れていくように感じていたなら、縛ることで、かえって心が遠ざかっていくことに、気づきはじめているのかもしれません。

では、閉じこめるという行いは、古い物語の中で、どのように描かれてきたのでしょうか。

娘を閉じこめた王と、黄金の雨

ギリシャ神話には、アルゴスの王アクリシオスの物語があります。王は、「娘ダナエが産む子に、おまえは殺される」というお告げを受け、それを恐れて、娘を青銅の部屋に閉じこめました。

けれど、大神ゼウスは、黄金の雨に姿を変えて、部屋のすき間から忍びこみます。こうして生まれたのが、英雄ペルセウスでした。

そして、長い年月ののち、ペルセウスが競技で投げた円盤が、偶然、観客席にいたアクリシオスに当たり、お告げは現実になってしまったのです。

ラプンツェルの塔と、かぐや姫

グリム童話の『ラプンツェル』でも、魔女は、美しく育った娘を、扉も階段もない高い塔に閉じこめました。

外の世界から娘を守るためでもあり、誰にも渡したくなかったからでもあったのでしょう。けれど、娘の歌声にひかれた王子が、長い髪をつたって塔を登り、二人は恋に落ちます。

日本の『竹取物語』でも、かぐや姫を家の奥に閉じこめた翁の願いは、月の使いの前に、むなしく破られました。

握りしめていたいと願う、閉じこめる側の心と、縛られるほど自由を求める、閉じこめられる側の心。

お告げを恐れて娘を閉じこめた王と、塔に娘を隠した魔女、そして姫を引き止めようとした翁。監禁の夢は、あなたがいま、何を手放すまいと握りしめているのか、そして、その手を少しゆるめたら何が見えてくるのかを、そっと問いかけているのかもしれません。

ここまでの内容をもとにした創作ストーリーは、こちらの夢物語でお楽しみいただけます。

よくある質問

夢の中で、閉じこめた相手を見張り続けていました。

閉じこめた相手を見張り続ける夢は、大切なものが、自分の目の届かないところへ行ってしまうことへの強い不安の表れと読むことができます。

ランガーの研究が示すように、人は、本来どうにもならないことまで、自分の手で握っていたいと願うものです。

見張り続けることに疲れていたなら、相手や物事を信じて、少し手をゆるめてみる時期なのかもしれません。

閉じこめた相手が、ますます遠くへ行ってしまう夢でした。

閉じこめたのに、相手がかえって遠ざかっていく夢は、縛ることでは、人の心をつなぎとめられないことに、あなたが気づきはじめていることの表れと読むことができます。

ブレームの心理的リアクタンスのように、縛られるほど、人は自由を求めるものです。相手を引き止めるより、自分が一緒にいて心地よい存在であることを、大切にしてみてください。

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