
夢の中で、誰かを部屋に閉じこめ、鍵をかけていた。目が覚めたとき、自分がそんなことをするなんてと、ぞっとした。
そんな経験をした方もいるかもしれません。誰かを監禁する夢は、夢占いでは、大切な人を手放したくない、自分のそばにつなぎとめておきたいという強い気持ちや、物事を自分の思いどおりにしたいという支配欲を映すとされています。
けれど、この夢は、あなたが危険な人間だということを示すものではありません。むしろ、失うことへの不安や、思うようにならない状況へのもどかしさが、極端な姿で現れているのです。
夢の中で、誰を、なぜ閉じこめていたのか。その様子を手がかりに、意味を読み解いていきましょう。
監禁の夢の主な意味
- 大切な人を失いたくない、手放したくないという気持ち
- 物事や人を、自分の思いどおりにしたいという支配欲
- 思うようにならない状況への、もどかしさや焦り
- 監禁した相手を解放する夢は、執着を手放し、関係が好転する吉兆
- 監禁がばれる夢は、隠しごとや罪悪感への注意
基本の意味
誰かを監禁するということは、その人の自由を奪い、自分のもとにとどめておくことです。夢の中で監禁をしているのは、あなたの心の中に、誰かや何かを、どうしても手放したくないという強い思いがあることの表れです。
恋人の心が離れていくのではないかという不安や、家族が自立していくことへの寂しさ、あるいは、仕事や物事を、すべて自分の管理のもとに置きたいという気持ちが、監禁という形をとって現れているのかもしれません。
夢の中で、監禁しながらも罪悪感や苦しさを感じていたなら、自分の執着に気づきはじめているサイン。
監禁した相手を解き放っていたなら、心が執着から自由になり、関係がより健やかになっていく吉夢です。
心理学的見解
1971年、アメリカのスタンフォード大学で、心理学者フィリップ・ジンバルドーらが、大学の地下に模擬の刑務所をつくり、学生たちを看守役と囚人役に分ける実験を行いました。
すると、看守役の学生たちは、日を追うごとに、囚人役の学生たちに対して高圧的にふるまうようになり、実験は予定より早く中止されたといいます。
この実験は、その方法や結果の解釈について、のちに多くの批判も受けています。それでも、人を閉じこめ、支配する立場に置かれることが、ふだんの自分とは違うふるまいを引き出してしまう危うさを示したものとして、広く知られています。
現代的な夢の見方に立てば、監禁の夢は、誰かを思いどおりにしたい、手放したくないという、自分でも気づいていなかった心の一面に、夢が光を当てているものと読むことができます。
ちなみに、日本最古の物語といわれる『竹取物語』には、月へ帰ることになったかぐや姫を、育ての親の翁が、なんとか引き止めようとする場面があります。
翁は、家のまわりに兵を並べ、姫を家の奥の部屋に閉じこめて、月からの迎えを防ごうとしました。
けれど、月の使いが現れると、閉ざされた戸はひとりでに開き、姫は天へ帰っていきました。愛するがゆえに閉じこめようとしても、人の心や運命を、閉じこめておくことはできない。
千年以上も前の物語が、そう語りかけています。
状況別の意味
恋人を監禁する
恋人を監禁する夢は、相手の心が離れていくことへの強い不安や、相手を独り占めしたいという気持ちを表しています。
最近、恋人の交友関係や行動が気になって、落ち着かないのかもしれません。この夢は、相手を縛るほど、心は遠ざかってしまうことを教えています。
不安な気持ちを、責める言葉ではなく、素直な寂しさとして伝えてみてください。信頼が、絆を育てます。
好きな人を監禁する
片思いの相手を監禁する夢は、その人を自分のものにしたい、振り向いてほしいという強い願いの表れです。
思いが届かないもどかしさが、心の中で大きくなっているのでしょう。けれど、人の気持ちは、無理に閉じこめることはできません。
相手に振り向いてもらうためには、まず自分自身の魅力を、のびのびと磨いていくことが大切です。
自由な心のほうが、人を引きつけます。
家族を監禁する
家族を家に閉じこめる夢は、家族が離れていくことへの寂しさや、いまの家族のかたちを変えたくない気持ちを表しています。
子どもの自立や、親の老い、きょうだいの結婚など、家族の変化が近づいているのかもしれません。
変わっていくことは、家族の絆が失われることではありません。新しいかたちのつながりを、一緒に探してみてください。
絆は、形を変えても続いていきます。
友人を監禁する
友人を監禁する夢は、その友人との関係が変わっていくことへの不安や、自分だけを見てほしいという気持ちを表しています。
友人に新しい仲間ができたり、環境が変わったりして、寂しさを感じているのかもしれません。友情は、縛るものではなく、それぞれの場所で育て合うものです。
相手の新しい世界も、応援してあげてください。離れていても、友情は続きます。
知らない人を監禁する
知らない人を監禁する夢は、あなた自身の中にある、認めたくない感情や、表に出したくない一面を、心の奥に閉じこめていることを表しています。
夢の中の知らない人は、あなたの中のもう一人の自分なのかもしれません。押しこめている気持ちがないか、振り返ってみてください。
少しずつ外に出してあげると、心が軽くなります。どんな気持ちも、あなたの大切な一部です。
苦手な人を監禁する
苦手な人や嫌いな人を監禁する夢は、その人との関わりから、距離を置きたいという気持ちを表しています。
その人の言動に、日ごろからストレスを感じているのでしょう。夢の中で閉じこめることで、心が一時的にほっとしているのかもしれません。
現実では、無理に関わろうとせず、上手に距離をとる工夫をしてみてください。自分を守る工夫は、大切な知恵です。
動物を閉じこめる
動物を檻や部屋に閉じこめる夢は、自分の本能的な欲求や、自由に生きたいという気持ちを、抑えこんでいることを表しています。
周りの期待に応えようとして、自分のやりたいことを我慢しているのかもしれません。閉じこめた動物が暴れていたなら、我慢が限界に近いサインです。
自分を解き放つ時間を、意識してつくってみてください。本当の気持ちに、正直になってみましょう。
監禁した相手に逃げられる
監禁していた相手に逃げられてしまう夢は、思いどおりにしようとしていた物事が、手の届かないところへ離れていくことへの不安を表しています。
一方で、執着から解放されて、心が楽になる前ぶれでもあります。『竹取物語』の翁のように、引き止められないものもあります。
去っていくものを、静かに見送る勇気を持ってみてください。手放した先に、新しい縁が待っています。
監禁した相手と仲良くなる
監禁していた相手と、いつの間にか仲良くなる夢は、無理やり関係を築こうとしていた相手と、自然な形で分かり合えるようになることを示しています。
また、自分の中で閉じこめていた感情を、受け入れられるようになってきたことの表れでもあります。
相手を縛るのではなく、向き合うことで、関係は温かく育っていくでしょう。心を開けば、関係は変わります。
監禁した相手を解放する
監禁していた相手を、自分から解き放つ夢は、執着や独占欲を手放し、相手を信頼できるようになってきたことを示す吉夢です。
相手を自由にすることで、かえって関係が深まっていくのでしょう。また、自分自身を縛っていた思いこみからも、自由になっていく時期です。
心が軽くなり、新しい人間関係も広がっていきます。手放す勇気は、あなたを強くします。どうぞ自信を持ってください。
監禁がばれて捕まる
監禁していたことがばれて、警察に捕まる夢は、隠しごとや、後ろめたい気持ちを抱えていることを表しています。
誰にも言えずにいることや、ずるいことをしてしまったという罪悪感が、心に残っているのかもしれません。
この夢は、隠しごとを抱え続けるより、正直になったほうが心が楽になることを、あなたに伝えています。
正直さは、心を軽くしてくれます。
監禁の現場を目撃する
誰かが監禁されている現場を目撃する夢は、身近な人が、何かに縛られて苦しんでいることに、あなたが気づきはじめていることを表しています。
また、自分自身の不自由さを、客観的に見つめている場合もあります。気になる人がいるなら、さりげなく声をかけてみてください。
あなたの一言が、誰かを救うきっかけになるかもしれません。気づく力は、優しさの証です。
監禁を手伝わされる
誰かに頼まれて、監禁を手伝わされる夢は、自分の意思に反して、周りに流されていることを表しています。
断れずに引き受けていることや、納得できないまま従っていることがあるのかもしれません。この夢は、自分の気持ちをはっきり伝えるようにという合図です。
嫌なことには、勇気を出して「いいえ」と言ってみてください。あなたの意思も、大切にしてよいのです。
監禁したことを後悔する
誰かを監禁したことを、深く後悔する夢は、自分の行動や、人への接し方を、見直したいという気持ちの表れです。
最近、誰かに強く当たってしまったことや、相手を縛るような言葉をかけてしまったことはないでしょうか。
後悔の気持ちは、関係をよりよくするための大切な手がかりです。素直に謝ることから、始めてみてください。
気づいた今が、やり直すときです。
監禁事件のニュースを見る
監禁事件のニュースを見る夢は、自分の自由が奪われることへの不安や、身近な人間関係の中に、どこか息苦しさを感じていることを表しています。
また、ニュースや情報に触れすぎて、心が疲れている場合もあります。気持ちが沈むときは、少し情報から離れて、穏やかな時間を過ごすことを、意識してみてください。
心が疲れたときは、好きな音楽や、温かい飲み物でひと息ついてみてください。
まとめ
監禁の夢は、大切な人を手放したくない気持ちや、物事を思いどおりにしたいという支配欲、そして、失うことへの不安を映し出す夢です。
監禁した相手を解放する夢や、仲良くなる夢は、執着を手放し、関係が健やかに育っていく明るいサイン。
監禁がばれる夢や、逃げられる夢は、隠しごとや、思いどおりにならないもどかしさを、そっと知らせてくれています。
夢の中で、あなたが誰を、なぜ閉じこめようとしていたのかを、ひとつだけ思い出してみてください。
それが、いまのあなたが本当に失いたくないものを、教えてくれるはずです。
誰かに閉じこめられる側の夢については、監禁される夢で解説しています。
この夢をもとにした、心理サスペンス仕立ての創作ストーリーはこちらの夢物語でお楽しみいただけます。
ランガーの「コントロールの錯覚」やブレームの「心理的リアクタンス」、ダナエやラプンツェルの物語をもっと深く知りたい方は、こちらの夢ことほぎ記事もご覧ください。
よくある質問
誰かを監禁する夢を見て、自分が怖くなりました。
誰かを監禁する夢を見ても、それは、あなたが危険な人だという意味ではありません。夢は、心の中の不安や執着を、極端な姿で見せることがあるのです。
ジンバルドーの実験が示すように、人は誰でも、立場や状況によって、ふだんとは違う一面を持っています。
その一面に気づけたことは、むしろ、人との関わり方を見直す大切なきっかけになります。
監禁している相手の顔が、よく見えませんでした。
監禁している相手の顔が見えない夢は、あなたが手放したくないと感じているものが、特定の人ではなく、立場や安心感、思い出など、形のないものである可能性を表していると読むことができます。
最近、失うのが怖いと感じているものはないでしょうか。それが何かに気づくことで、執着をゆるめ、心を少しずつ軽くしていくことができるはずです。

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