
私は身近な人と一緒に、味噌を買いに出かけていた。
なぜか、味噌といえば佐渡だという話になり、私たちは佐渡に来ていた。私は佐渡に行ったことがない。もちろん、その景色も知らない。
気がつくと、私は神社の境内のような場所で、軒先に腰を下ろしていた。
ずいぶんと田舎の印象だった。目の前には、木々がうっそうと生い茂る高い山がそびえている。かなり傾斜のある険しい山で、空には雲ひとつなく、頂上のほうまでよく見えた。朝から昼にかけての、明るい時間だったと思う。
霊山とか、霊峰とか、そんな言葉が似合う佇まいだ。夢の中の私は、たしかにそう感じていた。
その山へと続く道から、子どもが二人歩いてくる。
小太りの男の子と、その妹らしい女の子だった。着物とまではいかないが、今どきの服装ではない。
私は、味噌を売っている店はないかと聞いてみた。
男の子は人懐っこい笑顔で「あそこに店があるよ」と教えてくれた。隣の女の子も笑顔だったが、何も話さなかった。
教えてもらった店は、木造の小さな店だった。味噌屋というより、この土地の商店といった雰囲気で、いろいろなものが並んでいる。
店にいたのは、店主らしいおじいさんと、その孫娘と思われる小柄な娘さんだった。十代の後半か、二十代の前半くらいだろうか。
私は味噌を探したが、どこにも見当たらない。並んでいるのは、味噌を使った料理ばかりだった。味噌まんじゅうや、味噌を塗って焼いたちくわやさつま揚げのような練り物が売られている。
試食をすすめられ、ちくわを一つ食べてみた。
驚くほどおいしい。
私はすぐに、いくつか買っていくことに決めた。
身近な人と一緒にレジへ向かうと、娘さんが応対してくれた。
娘さんはやけに暑がっていて、上着を脱いでいた。肌は少し汗ばんでいて、胸には絆創膏が貼られている。不思議な光景だったが、気まずさはなかった。ああ、暑かったのか……と、なぜか納得していた。
そこで、目が覚めた。
結局、味噌そのものは買えなかった。手元に残ったのは、味噌を使った料理だけだ。
目が覚めてから、ふと思い出した。佐渡は、私の父の故郷だ。そういえば、道で出会った男の子は、父をそのまま子どもにしたような顔をしていた。ただ、父に妹はいない。
そして、あの険しい山。最近、私はよく山に登っている。
夢の中で見上げたあの山の姿だけが、目覚めたあとも心に残っている。

この夢日記は創作物ではなく、管理者が実際に見た夢を書き起こしているわ。

