【夢ことほぎ】鉛筆の夢の心理学的意味|由来・背景

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【夢ことほぎ】鉛筆の夢の心理学的意味|由来・背景

鉛筆の夢が持つ基本的な意味については、こちらの夢占い記事で解説しています。

この記事では、なぜ鉛筆が、夢の中で「試行錯誤」や「自分らしい表現」を映すのかを、間違えてもいいと思える心と、自分の手で生み出すことの力を見つめた二つの研究と、鉛筆という道具がたどってきた歴史から、掘り下げてみます。

書き直せると信じる「成長マインドセット」

一つ目の視点は、アメリカの心理学者キャロル・ドゥエックです。ドゥエックらは1998年、子どもたちにパズルを解いてもらったあと、ある子どもたちには「頭がいいね」と能力をほめ、別の子どもたちには「よく頑張ったね」と努力をほめました。

そのあとで、次に解く問題を選ばせると、能力をほめられた子どもの多くは、失敗しないで済む易しい問題を選び、努力をほめられた子どもの多くは、新しいことを学べる難しい問題を選んだのです。

ドゥエックは、能力は努力によって伸ばせると考える心の持ち方を「成長マインドセット」と呼びました。

間違えても、また書き直せばいい。そう思えることが、人を新しい挑戦へと向かわせるのです。

自分で生み出すと覚えやすい「生成効果」

二つ目の視点は、カナダの心理学者ノーマン・スラメッカとピーター・グラフです。二人は1978年、言葉の組み合わせをそのまま読んで覚える場合と、ヒントをもとに自分で言葉を思い浮かべて書き出す場合とで、どちらがよく記憶に残るかを比べました。

その結果、自分で生み出した言葉のほうが、記憶に残りやすいことが分かりました。これは「生成効果」と呼ばれています。

与えられたものを受け取るより、自分の頭と手で生み出したもののほうが、深く自分のものになるのです。

ドゥエックが「書き直せると信じられる心が、挑戦を支える」ことに目を向けたのに対して、スラメッカとグラフは「自分の手で書き出すことが、それを自分のものにする」ことに目を向けたといえるでしょう。

消しては書き直す夢、夢中で書く夢

鉛筆の夢で、何度も消しては書き直していたなら、あなたの心は、失敗を恐れずに挑戦したいと願っているのかもしれません。

自分の考えを夢中で書きつけていたなら、借りものではない、自分自身の言葉を求めているのかもしれません。

では、鉛筆は、どのように生まれ、人々の手に渡ってきたのでしょうか。

鉛だと思われた黒い鉱物

鉛筆の始まりは、16世紀のイギリスにさかのぼります。北西部のボローデールで、質のよい黒い鉱物が見つかり、羊飼いたちは、それで羊に印をつけたといわれています。

当時の人々は、この鉱物を鉛の一種だと考えていました。日本語の「鉛筆」という名前にも、その名残があります。

実際には、鉛筆の芯は黒鉛と粘土でできていて、鉛は使われていません。

戦争の中で生まれた「HB」の芯

この黒鉛は貴重なものとして、イギリスで厳しく管理されていました。18世紀の終わり、イギリスと戦争状態にあったフランスでは、その黒鉛が手に入らなくなります。

そこで、ニコラ・ジャック・コンテは、黒鉛の粉と粘土を混ぜて焼き固める方法を考え出しました。

混ぜる粘土の量を変えれば、芯の硬さを変えることもできます。いまも私たちが「HB」や「2B」と使い分けている鉛筆の仕組みは、ここから広がっていきました。

日本の鉛筆づくりの始まり

日本では、徳川家康が使ったとされる鉛筆が残っていますが、鉛筆が広く使われるようになるのは明治時代のことです。

1878年のパリ万国博覧会で鉛筆を目にした眞崎仁六は、国産の鉛筆づくりに取り組み、1887年に鉛筆の製造所を開きました。

これが、のちの三菱鉛筆につながっていきます。学校で子どもたちが鉛筆を握る風景は、こうして日本中に広がっていったのです。

書き直せると信じられる心と、自分の手で生み出すことの力。鉛だと思われていた黒い鉱物と、戦争の中で生まれた工夫、そして一人の人の熱意で根づいた国産の鉛筆。

鉛筆の夢は、あなたがいま、失敗を恐れずに何かを書きはじめられているか、そして、自分の言葉で自分の物語を書けているかを、そっと問いかけているのかもしれません。

ここまでの内容をもとにした、大人の恋を描いた創作ストーリーは、こちらの夢物語でお楽しみいただけます。

よくある質問

鉛筆の夢で、何度消しても書き直していました。

何度も書き直す夢は、完璧を求めすぎて、なかなか先に進めずにいる気持ちを表していると読むことができます。

一方で、ドゥエックの研究が示すように、書き直せると思えることは、挑戦を続ける力にもなります。

夢の中で書き直すたびに苦しかったのか、少しずつよくなっていく手ごたえがあったのかを、思い出してみてください。

その感覚が、いまの取り組み方を見直す手がかりになります。

鉛筆の芯の濃さが、印象に残っていました。

芯の濃さが印象に残る夢は、自分の考えや気持ちを、どれくらいはっきり表に出したいと思っているかを映していると読むことができます。

濃い芯で力強く書いていたなら、自分の意見をしっかり伝えたい時期なのでしょう。薄い芯でそっと書いていたなら、まだ考えを温めておきたい気持ちの表れです。

コンテが芯の硬さを使い分けられるようにしたように、場面に合わせて表現の強さを選んでみてください。

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