【夢ことほぎ】干支の夢の心理学的意味|由来・背景

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【夢ことほぎ】干支の夢の心理学的意味|由来・背景

干支の夢が持つ基本的な意味については、こちらの夢占い記事で解説しています。

この記事では、なぜ干支の動物たちが、夢の中で「人生の節目」や「自分らしさ」を映すのかを、干支の成り立ちと、国によって異なる十二の動物たち、そして、干支をめぐる私たちの心の動きを説明する二つの心理学の視点から、掘り下げてみます。

干支のもとになったのは、古代中国で生まれた「十干」と「十二支」です。十干は甲・乙・丙・丁……と続く十の記号、十二支は子・丑・寅・卯……と続く十二の記号で、この二つを順に組み合わせると、六十通りの組み合わせができます。

殷の時代に亀の甲羅や獣の骨に刻まれた甲骨文字にも、この組み合わせで日付を記したものが残っています。

六十年でひと回りして、生まれた年と同じ干支に戻ることを「還暦」と呼ぶのは、ここから来ています。

もともと十二支は、ただの順番を表す記号で、動物とは関係がありませんでした。後漢の思想家・王充の書いた『論衡』には、すでに十二支と動物を結びつけた記述が見られ、文字の読めない人にも覚えやすいように、身近な動物があてはめられていったと考えられています。

興味深いのは、この動物たちが、国によって少しずつ違うことです。ベトナムでは、卯がうさぎではなく猫、丑が牛ではなく水牛とされています。

また、日本では亥はいのししですが、中国では豚にあたります。暮らしの中で身近な動物が、それぞれの土地の干支に選ばれてきたのでしょう。

干支の夢に出てくる動物が、その人にとって身近な姿で現れるのも、こうした成り立ちを思えば自然なことなのかもしれません。

では、なぜ私たちは、干支の動物に自分を重ねてしまうのでしょうか。

一つ目の手がかりは、スイスの心理学者ユングの「元型」という考え方です。ユングは、時代や文化を超えて、人類が共通して心の奥に持っているイメージのひな形があると考え、これを元型と呼びました。

動物は、その中でも、人の本能や生命力を表すイメージとして、夢や神話にくり返し現れるとされます。

干支の動物たちが夢に出てくるとき、それは、あなたの中に眠る力強さや素早さ、粘り強さといった本能的な力が、姿を借りて現れているのだと読むことができます。

二つ目の手がかりは、1949年にアメリカの心理学者バートラム・フォアが行った実験です。フォアは学生たちに性格検査を受けさせ、一人ひとりに「あなただけの診断結果」として文章を渡しました。

実はその文章は全員同じものだったのですが、多くの学生が「自分によく当てはまっている」と高く評価したのです。

誰にでも当てはまりそうな言葉を、自分だけのことだと感じてしまうこの心の傾向は、のちに「バーナム効果」と呼ばれるようになりました。

干支の性格占いが「当たっている」と感じるのも、この働きが関わっていると考えられています。

ユングの元型が、動物のイメージが持つ「本当の力」に目を向けたのに対して、フォアの実験は、私たちが言葉を「自分ごと」として受け取ってしまう心の仕組みに目を向けたといえるでしょう。

干支の夢を見たとき、その動物から受け取った印象が、あなた自身の内側から湧いてきたものなのか、それとも「この干支はこういう性格」という思い込みから来ているのかを考えてみると、夢のメッセージがより確かに見えてきます。

干支への思い込みが、社会を大きく動かしたこともあります。「丙午(ひのえうま)の年に生まれた女性は気性が激しい」という古い迷信を気にして、1966年の丙午の年には、日本の出生数が前の年より約25パーセントも減ったといわれています。

言葉や思い込みが、人の選択をどれほど左右するのか。干支の歴史は、そのことも教えてくれます。

人の本能を映す動物たちと、言葉を自分ごととして受け取る心。そして、六十年でひと巡りする、長い時の流れ。干支の夢は、あなたがいま、人生の巡りのどのあたりに立ち、どんな力を味方にして次の季節へ進みたいのかを、そっと問いかけているのかもしれません。

ここまでの内容をもとにした、昔話仕立ての創作ストーリーは、こちらの夢物語でお楽しみいただけます。

よくある質問

干支の性格占いが当たっていると感じるのは、気のせいなのでしょうか?

バーナム効果の考え方に立てば、誰にでも当てはまりやすい言葉を、自分のことだと感じている部分はあるかもしれません。

ただ、それは占いを楽しむことを否定するものではありません。干支の言葉をきっかけに、自分の長所や課題を見つめ直せたなら、それは十分に意味のある時間です。

言葉をそのまま信じこむのではなく、自分を振り返るための鏡として、上手に付き合ってみてください。

外国の干支と日本の干支で動物が違うなら、夢の意味も変わりますか?

夢占いでは、その動物が、夢を見た人にとってどんなイメージを持っているかを大切にします。ベトナムの干支では卯が猫になるように、同じ年の巡りでも、土地によって身近な動物は変わってきました。

夢に出てきた動物が、あなたにとって何を思わせる存在なのかを考えるのが、いちばんの手がかりです。

干支の決まった意味よりも、夢の中で感じた印象を大切にしてみてください。

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