
同じように死を思わせる夢でも、お葬式の夢が、別れや区切りの悲しみを映しやすいのに対して、棺桶の夢は、夢占いでは意外にも、幸運の訪れを告げる吉夢とされることの多い夢です。
棺桶は、一つの命の終わりを静かに包み、次の世界へと送り出すための箱です。そのため夢の中の棺桶は、古い自分や、これまでの悩みが終わりを迎え、新しく生まれ変わろうとしていることを象徴しています。
また、金運や仕事運の上昇を示す夢としても知られています。もちろん、棺桶の中に誰がいたのか、その棺桶がどんな色や様子だったのかによって、意味は変わってきます。
夢の様子を手がかりに、意味を読み解いていきましょう。
棺桶の夢の主な意味
- 古い自分や悩みが終わり、新しく生まれ変わる再生のサイン
- 金運や仕事運が上向いていく吉兆
- 区切りをつけたい、手放したいという気持ち
- 白い棺桶や、棺桶から生き返る夢は、運気が大きく好転する吉夢
- 黒い棺桶や、ふたが開かない夢は、気持ちの停滞や疲れへの注意
基本の意味
棺桶は、亡くなった人をおさめ、旅立ちの準備をするためのものです。夢占いで死が「終わりと始まり」を表すように、棺桶もまた、何かが終わり、新しい何かが始まる転機を象徴するとされます。
長く続いた悩みや、もう必要のない人間関係、古い考え方を、心が棺桶におさめて、送り出そうとしているのかもしれません。
また、棺桶の夢は、思いがけない収入や、仕事での成功を示す金運の吉夢としても知られています。
夢の中で、落ち着いた気持ちで棺桶を見ていたなら、心が新しいスタートを受け入れる準備ができている吉夢。
反対に、強い恐怖や重苦しさを感じていたなら、変化への不安や、心の疲れがたまっていることを知らせています。
心理学的見解
アメリカの心理学者ジェフ・グリーンバーグらは、人が自分の死を意識したときに、心がどのように動くのかを研究し、「存在脅威管理理論」という考え方を示しました。
この理論にもとづく数多くの実験では、死について考えたあとの人々が、自分の大切にしている価値観や、家族や恋人とのつながりを、より強く求めるようになることが報告されています。
死を意識することは、人を不安にさせるだけでなく、自分にとって本当に大切なものを、あらためて浮かび上がらせる働きもあるのです。
現代的な夢の見方に立てば、棺桶の夢は、終わりを見つめることで、これからの人生で何を大切にしたいのかを確かめようとする心の動きが、棺桶という姿を借りて現れたものと読むことができます。
ちなみに中国では、棺桶のことを「棺材(かんざい)」と呼びます。この言葉は、出世を意味する「官」と、財産を意味する「財」と同じ響きを持つことから、昔から縁起のよいものとされてきました。
棺桶の夢を見ると、出世したりお金が入ったりする吉兆だと言い伝えられ、なかには、棺桶の形をした小さな縁起物を飾る地域もあるといいます。
死と結びつく棺桶が、幸運の象徴でもあったのです。
状況別の意味
自分が棺桶に入る
自分が棺桶の中に横たわっている夢は、古い自分が終わり、新しい自分へと生まれ変わることを示す吉夢です。
これまでの考え方や生き方を手放して、新しい段階へ進む準備が整ってきているのでしょう。棺桶の中で安らかな気持ちだったなら、変化を前向きに受け入れられている証拠です。
新しいことに、思いきって挑戦してみてください。終わりは、始まりの扉です。
棺桶から生き返る
棺桶の中から起き上がって、生き返る夢は、困難や停滞を乗り越えて、運気が大きく好転していくことを示す大吉夢です。
あきらめかけていたことが、再び動き出す時期なのでしょう。心にも体にも、新しい力が満ちてきます。
一度は終わったと思っていた夢や目標に、もう一度向き合ってみると、思いがけない道が開けるかもしれません。
再出発のときです。
棺桶がたくさん並んでいる
棺桶がいくつも並んでいる夢は、多くのことが一度に区切りを迎え、生活全体が大きく生まれ変わろうとしていることを表しています。
仕事や人間関係、住まいなど、さまざまな変化が重なる時期なのかもしれません。金運の面でも、まとまった収入が期待できる暗示です。
変化の多さに戸惑ったら、一つずつ順番に向き合っていきましょう。変化の先には、実りが待っています。
祖父や祖母が棺桶に入っている
祖父や祖母が棺桶に入っている夢は、家族の歴史や、受け継いできたものを、あらためて見つめ直す時期に来ていることを表しています。
また、祖父母の健康を気づかう気持ちの表れでもあります。夢占いでは、身近な人の長寿や、家の運気の上昇を示す吉夢ともされています。
久しぶりに、祖父母や家族に連絡をとってみてください。感謝の言葉が、絆を深めます。
知らない人が棺桶に入っている
見知らぬ人が棺桶に入っている夢は、あなた自身の中の、もう必要のなくなった一面や、古い習慣が終わりを迎えていることを表しています。
夢の中の知らない人は、過去の自分の姿を映していることも多いのです。何か手放したいと思っている癖や、思いこみはないでしょうか。
区切りをつけることで、心が軽くなっていきます。新しい自分を、迎え入れてあげましょう。
空っぽの棺桶
中に誰も入っていない、空っぽの棺桶を見る夢は、終わらせるべきことが見えてきているのに、まだ手放す決心がついていない状態を表しています。
また、新しく何かを受け入れる準備が整っているという意味もあります。心の中で、何をおさめて送り出したいのかを考えてみてください。
その答えが、次の一歩のヒントになります。焦らず、心の声を聞いてみましょう。
棺桶を運ぶ
棺桶を担いだり運んだりする夢は、あなたが、周りの人の区切りや変化を支える役割を担っていることを示しています。
責任の重さを感じる一方で、その努力は、やがて大きな評価や収入として返ってくる暗示です。一人で担ぎきれないほど重かったなら、抱えこみすぎているサインです。
周りの人と、荷物を分け合ってください。支える人も、支えられてよいのです。
棺桶が焼かれる
棺桶が炎に包まれて焼かれていく夢は、過去の悩みや未練が、すっかり浄化されていくことを示す吉夢です。
火は、夢占いで、浄化と再生の象徴とされています。長く引きずっていたことに、ようやく決着がつく時期なのでしょう。
炎が明るく燃えていたなら、新しい情熱が生まれてくる前ぶれでもあります。燃えたあとの灰からは、新しい芽が育ちます。
過去に感謝して、前を向いて歩き出してください。
白い棺桶
真っ白な棺桶の夢は、心が清らかに整い、新しい始まりを迎えることを示す吉夢です。白は、純粋さや再出発を表す色でもあります。
これまでの迷いや、わだかまりがすっと消えて、まっさらな気持ちで物事に取り組める時期なのでしょう。
人間関係でも、誤解が解けて、関係が新しく結び直されていく暗示です。清らかな気持ちで、新しい一歩を踏み出してください。
黒い棺桶
黒い棺桶の夢は、終わらせたいことがあるのに、なかなか区切りがつけられず、気持ちが重く沈んでいることを表しています。
悲しみや後悔を、心の奥に閉じこめたままにしているのかもしれません。この夢は、無理に明るくふるまうより、悲しみをきちんと感じてあげるようにという合図です。
信頼できる人に、気持ちを話してみてください。悲しみは、やがて静かに癒えていきます。
棺桶のふたが開かない
棺桶のふたが、どうしても開かない夢は、過去の出来事や感情に、ふたをしたまま向き合えずにいることを表しています。
思い出すのがつらくて、心の奥に押しこめているのでしょう。この夢は、あなたのペースで、少しずつ向き合っていけばよいと伝えています。
焦らずに、気持ちが落ち着いたときに、そっとふたに手をかけてみてください。あなたの心は、ちゃんと回復に向かっています。
棺桶に花を入れる
棺桶の中に、花を手向ける夢は、感謝や愛情を持って、何かに区切りをつけようとしていることを示しています。
終わった関係や、過ぎ去った時間を、恨まずに見送ろうとする優しさが、あなたの中に育っているのでしょう。
この夢は、心の整理が順調に進んでいる吉兆です。思い出を大切にしながら、前を向いて歩いていけます。
その優しさは、あなた自身も癒やしてくれます。
棺桶を買う
棺桶を買ったり、選んだりする夢は、自分の人生や将来について、真剣に考えはじめていることを表しています。
また、大きな買い物や、財産に関わる出来事が近づいている暗示でもあり、金運の吉夢とされています。
いまのうちに、お金の使い方や、将来の計画を見直しておくと、訪れる幸運をしっかり生かせるでしょう。
未来への備えが、安心を運んできます。
棺桶の中で目が覚める
棺桶の中にいることに気づいて、目を覚ます夢は、いまの状況に息苦しさを感じ、そこから抜け出したいと願っていることを表しています。
生活や人間関係の中で、自分らしさを押しこめているのかもしれません。この夢は、変化のときが来ていると伝えています。
自分を縛っているものは何かを、一度見つめ直してみてください。小さな一歩から、自由は広がります。
棺桶を見て泣く
棺桶を前にして、涙を流す夢は、心の中にため込んでいた悲しみや疲れが、外へ流れ出していることを表しています。
夢の中で思いきり泣けたなら、心が浄化され、気持ちが軽くなっていく吉兆です。現実では、泣くことを我慢しているのかもしれません。
つらいときは、無理に強がらず、自分の気持ちを素直に受け止めてあげてください。涙は、心を洗い流してくれます。
まとめ
棺桶の夢は、古いものが終わり、新しく生まれ変わろうとする再生や、金運・仕事運の上昇を映し出す夢です。
白い棺桶や、棺桶から生き返る夢は、運気が大きく好転していく明るいサイン。黒い棺桶や、ふたが開かない夢は、悲しみや過去と向き合えずにいる心の重さを、そっと知らせてくれています。
夢の中の棺桶に、あなたが何をおさめようとしていたのかを、ひとつだけ思い出してみてください。
それが、いまのあなたが手放して、新しく始めたいことを教えてくれるはずです。
この夢をもとにした、夢の意味をたどる創作ストーリーはこちらの夢物語でお楽しみいただけます。
カーステンセンの「残り時間」の研究や、古代エジプトの棺の文書、日本の納棺の歴史をもっと深く知りたい方は、こちらの夢ことほぎ記事もご覧ください。
よくある質問
棺桶の夢を見て、怖くてたまりませんでした。
棺桶の夢が怖く感じられるのは自然なことですが、夢占いでは、死や棺桶は、終わりと同時に新しい始まりを表すものです。
グリーンバーグらの研究が示すように、終わりを意識することは、本当に大切なものに気づくきっかけにもなります。
怖さが落ち着いたら、いまの自分にとって、何を大切にしたいのかを、ゆっくり考えてみてください。
怖さは、大切なものを守りたい気持ちの裏返しでもあります。
生きている家族が棺桶に入っている夢を見ました。
生きている家族が棺桶に入っている夢は、その人の身に何かが起きる予言ではなく、その人との関係が新しい段階へ進むことや、その人への深い愛情の表れと読むことができます。
夢占いでは、長寿や運気の上昇を示す吉夢とされることもあります。気になるなら、何気ない連絡をとってみてください。
声を聞くだけで、心が落ち着くはずです。

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