【夢ことほぎ】カレーの夢の心理学的意味|由来・背景

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【夢ことほぎ】カレーの夢の心理学的意味|由来・背景

カレーの夢が持つ基本的な意味については、こちらの夢占い記事で解説しています。

この記事では、なぜカレーが、夢の中で「懐かしさ」や「心の満たされ具合」と結びつきやすいのかを、香りが呼び起こす記憶と、自分の手で作ることの喜びを見つめた二つの研究と、カレーが日本の食卓にたどり着くまでの歴史から、掘り下げてみます。

香りがよみがえらせる記憶

一つ目の視点は、アメリカの心理学者レイチェル・ハーツです。

ハーツは、香りによってよみがえる記憶を研究し、同じ思い出でも、写真や言葉をきっかけに思い出したときより、香りをきっかけに思い出したときのほうが、当時の気持ちが生き生きとよみがえりやすいことを報告しました。

紅茶にひたしたマドレーヌの香りから、幼いころの記憶があふれ出す小説の一場面にちなんで、こうした現象は「プルースト効果」とも呼ばれています。

夕暮れの帰り道、どこかの家から漂ってくるカレーの匂いに、ふと胸がしめつけられる。そんな体験にも、ちゃんとした理由があったのです。

手間をかけたものが特別になる「イケア効果」

二つ目の視点は、アメリカの研究者マイケル・ノートンらです。ノートンらは2012年、組み立て式の家具や折り紙を、自分の手で作った人ほど、その出来上がりを高く評価し、愛着を感じやすいことを示しました。

手間をかけて作ったものに特別な価値を感じるこの傾向は、組み立て式家具で知られる会社の名前にちなんで「イケア効果」と呼ばれています。

野菜を切り、玉ねぎを炒め、じっくり煮こむ。手間をかけて作るカレーが、いつもよりおいしく感じられるのも、この心の働きと無関係ではないのかもしれません。

ハーツが「香りが呼び起こす、過去の温かな記憶」に目を向けたのに対して、ノートンらは「自分の手で作ることが生み出す、いまの喜び」に目を向けたといえるでしょう。

懐かしい香りの夢、自分で作る夢

カレーの夢で、懐かしい家のカレーの香りが印象に残っていたなら、あなたの心は、安心できた時間や場所を恋しく思っているのかもしれません。

自分で一生懸命カレーを作っていたなら、何かを自分の力で形にしたいという意欲が、高まっているのかもしれません。

では、カレーは、どのようにして日本の食卓にたどり着いたのでしょうか。

カエル入りだった明治のカレー

カレーのふるさとはインドですが、日本に伝わったのは、イギリスを経由してのことでした。18世紀、インドを支配していたイギリスに、スパイスを使った料理が持ち帰られ、やがて、さまざまなスパイスをあらかじめ混ぜ合わせた「カレー粉」が売り出されます。

この手軽なカレー粉とともに、カレーは西洋料理の一つとして、明治時代の日本へやってきたのです。

1872年に出版された料理書『西洋料理指南』には、早くもカレーの作り方が紹介されています。

ところが、そこで材料として挙げられていたのは、ネギやショウガのほかに、なんとカエルでした。

いまの私たちが思い浮かべるカレーとは、ずいぶん違ったものだったのです。

海軍の献立から家庭の食卓へ

その後、肉や野菜をたっぷり使えて栄養がとれるカレーは、海軍の献立にも取り入れられ、海軍で覚えた味を、兵士たちが故郷へ持ち帰ったことも、全国に広まるきっかけの一つになったといわれています。

そして、戦後になると、固形のカレールウが登場し、カレーは、どこの家庭でも手軽に作れる料理として、すっかり日本の味になりました。

はじめのうち、日本で使われていたカレー粉は、イギリスから輸入されたものでした。

1903年、大阪の薬種問屋が、漢方薬の知識を生かして、さまざまな香辛料を調合し、国産のカレー粉を売り出したといわれています。生薬と香辛料には重なるものも多く、ターメリックは「ウコン」、クミンやシナモンも、昔から薬として用いられてきました。カレーの香りには、体をいたわる知恵も溶けこんでいたのです。

カレーの夢が懐かしむ温かさ

香りがよみがえらせる、懐かしい記憶。手間をかけて作るからこそ生まれる、特別な味わい。インドからイギリスを経て、カエル入りの料理書から始まり、やがて「家の味」になっていったカレー。

カレーの夢は、あなたがいま、どんな温かさを懐かしみ、誰と一緒に、どんな味を分かち合いたいと願っているのかを、そっと問いかけているのかもしれません。

ここまでの内容をもとにした、夢の意味をたどる創作ストーリーは、こちらの夢物語でお楽しみいただけます。

よくある質問

カレーの夢で、匂いだけがはっきり印象に残っていました。

匂いだけが強く残る夢は、心の奥にしまわれた、懐かしい記憶や感情に触れていることの表れと読むことができます。

ハーツの研究が示すように、香りは、ほかの感覚よりも、当時の気持ちを生き生きとよみがえらせる力を持っています。

その匂いから、どんな場所や人を思い出したかを、ゆっくりたどってみてください。いまのあなたが求めている安心のかたちが、そこに見えてくるはずです。

カレーを作っているのに、なかなか完成しない夢を見ました。

カレーがなかなか完成しない夢は、時間と手間をかけて取り組んでいることが、まだ形になりきらないもどかしさを表していると読むことができます。

ただ、ノートンらの研究が示すように、手間をかけたものほど、人は深い愛着と価値を感じるものです。

完成までの道のりも、大切な味わいの一部です。焦らずに、もうひと煮込みするつもりで、じっくり取り組んでみてください。

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