
「夕方のコーヒーくらいなら大丈夫かな?」
「眠いからカフェインを飲んでいるのに、夜は寝つけなくなる…」
そんなふうに、カフェインとの付き合い方に迷う方はとても多いです。
カフェインには、眠気をやわらげたり、集中力を保ったりするメリットがあります。
その一方で、摂る時間や量によっては、寝つきの悪さ・眠りの浅さ・途中で目が覚めることにつながることは誰しも耳にしたことがあるのではないでしょうか?
実際、2023年の研究では、カフェイン摂取によって総睡眠時間が約45分短くなり、睡眠効率が7%下がり、寝つくまでの時間が約9分延び、中途覚醒も約12分増えたと報告されています。
深い睡眠も減る傾向にあります。
カフェインとは?睡眠とどう関係しているの?
カフェインは、コーヒー豆・茶葉・カカオなどに含まれる成分で、中枢神経を刺激して眠気を感じにくくする働きがあります。
コーヒーだけでなく、紅茶、緑茶、エナジードリンク、コーラ、チョコレート、眠気覚まし系のガムや一部の市販薬にも含まれています。
睡眠との関係で大事なのは、カフェインがアデノシンという“眠気を高める物質”の働きを妨げることがわかっています。
本来、私たちの体は起きている時間が長くなるほど眠気がたまっていきますが、カフェインを摂るとそのサインが見えにくくなります。
その結果、眠気をごまかして起きていることができるわけです。
カフェインのメリット
眠気を一時的にやわらげやすい
カフェインのいちばんわかりやすいメリットは、眠気の軽減です。
朝のぼんやり感を減らしたり、午後の集中力を保ちたいときに役立つことがあります。 私達が日常感じている通り、カフェインは覚醒感や注意力を高めやすいのです。
集中したい場面では助けになることがある
勉強、仕事、運転前など「少し頭をはっきりさせたい」ときにカフェインを活用している方は多いと思います。
眠気によるパフォーマンス低下を一時的に解消し、勉強する、運転する、仕事をするなど、カフェインに助けられている人は多いはず。
人によっては生活の満足感につながる
これは医学的な効能というより生活面の話ですが、コーヒーや紅茶の香り、休憩時間の満足感は意外と大切です。人によっては、香りを嗅ぐだけで満足をしたり、カフェインを摂取することで生活の中で区切りをつけたり、リズムを作る人もいるでしょう。
カフェインのデメリット
寝つきが悪くなりやすい
カフェインの代表的なデメリットは、入眠しづらくなることです。
2023年の研究では、カフェイン摂取により寝つくまでの時間が平均で約9分延びる結果が示されました。
「9分なら大したことない」と感じるかもしれませんが、もともと寝つきに悩みがある方にとっては、この差が積み重なると意外と大きいです。
眠りが浅くなりやすい
総睡眠時間の短縮、睡眠効率の低下、途中で起きている時間の増加、深い睡眠の減少も報告されています。
ただ“寝つきが悪くなる”だけでなく、眠りの質そのものが落ちやすいということです。
「自分では平気」と思っていても影響を受けていることがある
少し面白いところなのですが、2025年のランダム化比較試験では、高用量の400mgを就寝12時間以内に摂ると客観的には睡眠が悪化した一方で、本人がその悪化を正確に自覚しにくい可能性も示されています。
「私、夜コーヒー飲んでも寝られるから大丈夫」
と思っていても、深い睡眠が減っていたり、睡眠が細切れになっていたりする可能性はあるということです。
不安感・動悸・胃の不快感につながることがある
カフェインは睡眠だけでなく、落ち着かなさ、手の震え、不安感、頭痛、動悸、胃酸の増加などにもつながることがあります。特に不安が強い方や胃が弱い方には、睡眠以前に「体に合わない」と感じやすいことがあります。

実は私も、コーヒーの習慣をやめようとしてしばらく飲まないでいたら、すごい気分の落ち込みや鬱っぽい感じになったことがあるの。
確かにあの時は、かなりコーヒーを飲んでいたから、飲みすぎていたのかもしれないけどね。
眠りは、今考えると浅かったのかも。疲れの取れ具合がイマイチだったもの。
カフェインはどんな人に向いている?
朝や日中に眠気が出やすい人、起床後や昼食後など、昼間の眠気対策として少量のカフェインを使うのは有効な手段として考えることができます。
夜の就寝時間が安定していて、午後早めに切り上げられる人であれば朝だけにこだわる必要はありません。
毎日23時に寝る人が午前中から昼過ぎまでにカフェインを摂るなら、大きな問題が出にくいケースもあります。
特に少量で満足できる人は、比較的コントロールしやすいです。
カフェイン量を把握できる人
「なんとなく飲む」のではなく、コーヒー、紅茶、エナジードリンク、チョコ、眠気覚まし飲料などを含めて、自分がどれくらい摂っているか把握できる人はカフェインを含む飲料での失敗をしにくいでしょう。
とはいえ、知らず知らずのうちに徐々に量が増えている……なんてことは、ザラにありそうなんですけどね。
カフェインがあまり向いていない人
寝つきが悪い人・眠りが浅い人
もともと不眠傾向がある方は、まずカフェインの影響を疑ってよいとかもしれません。
睡眠の悩みがある人の多くが特にカフェインに注意がしたほうがいいという研究結果もあるようです。
午後や夕方にコーヒー・お茶を飲む習慣がある人
「1杯だけ」のつもりでも、体質によっては夕方の1杯が夜まで残ります。
カフェインの半減期は個人差が大きく、2〜12時間の幅があるとされています。一般的には4〜6時間程度で半分が残ることが多いですが、これは個人で自覚しておきたい部分ですね。
不安が強い人、動悸が出やすい人、胃が弱い人
カフェインは覚醒作用があるぶん、不安やソワソワ感を強めることがあります。
また、胃酸分泌の増加による不快感や胸やけを感じる人もいます。
エナジードリンクを使いがち
コーヒーよりもエナジードリンクやカフェイン入り飲料のほうが“無自覚に多くなりやすい”です。エナジードリンクはカフェイン量の幅が大きく、アルコールとの併用も危険だと言われます。

甘いから、炭酸が入っているから、量を飲みやすいのも気をつけなくてはいけないポイントよね。
飲み始めるとついついクセになるし、習慣化もしやすい印象。適度に楽しむ程度にとどめておいた方が無難よね。
カフェインは何時までに摂るのがよい?
基本の目安は「就寝8時間前まで」研究では就寝の少なくとも8時間前までにカフェインを切り上げることが勧められています。
たとえば23時就寝なら、15時以降は控える、ということになりますね。
ということは夕食後に一杯飲むのは、眠りの質の面から考えるとあまり良くないわけですね。睡眠に悩みがある人は10時間以上前から控えたほうがよい場合もあるようです。
「6時間前でも影響あり」
2013年の研究では、400mgのカフェインを就寝6時間前に摂っても、睡眠に有意な悪影響がありました。
この研究は「夕方のカフェインでも油断しないほうがよい」ことを示す、有名なデータのひとつです。
2025年の試験では、100mgのカフェインは就寝4時間前でも有意な悪化が見られなかった一方、400mgは就寝12時間前でも悪影響が見られました。
ただしこの研究は、若い成人男性・普段のカフェイン摂取が中程度の人が対象です。
女性、体質的に敏感な人、不眠気味の人、妊娠中の人などにそのまま当てはめるのは危険でしょう。実生活では、「少量でも午後は控えめ」くらいに考えておいたほうが良いかもしれません。
カフェインを含む食べ物・飲み物には何がある?
カフェインはコーヒーだけに入っているわけではありません。
以下におおよその目安を紹介していきます。
| 飲み物・食品 | 目安量 | カフェイン量の目安 |
|---|---|---|
| コーヒー | 8オンス(約240ml) | 95〜200mg |
| 紅茶・お茶 | 8オンス(約240ml) | 14〜60mg |
| コーラ | 12オンス(約355ml) | 35〜45mg |
| エナジードリンク | 8オンス(約240ml) | 70〜100mg |
| チョコレート類 | 製品差あり | 含まれることがある |

こうしてみると、コーヒーは圧倒的にカフェイン量が多いのね。
水分補給かわりに水みたいに飲むのは控えた方が良さそう。アイスコーヒーとか量を飲みたくなったりするけどね。
カフェイン量は「今日はコーヒー飲んでないから大丈夫」ではなく、合計量で見ることが大切です。睡眠の質を考えるなら、ここが自分にちょうど良い分量かな? とわかるようになっておきたいわね。自分の身体と要相談ね。
1日にどれくらいまでなら多すぎない?
1日400mgまでなら有害ではないことが多いとされています。ですが、これは「多くの健康な成人」に関する一般的な目安です。
睡眠の質を守る量と、命に関わる危険が少ない量は同じではありません。
たとえば、1日400mg未満でも、午後遅くに摂れば睡眠は充分に崩れます。
なので、睡眠のためには「上限ギリギリまでOK」と考えないほうがよいでしょう。
カフェインと相性の良い栄養素はある?
実は「カフェインの睡眠への悪影響を打ち消す栄養素」は、明確にわかっていません。
現時点では、ある特定の栄養素を一緒に摂れば、カフェインの睡眠への影響を確実に打ち消せるという強い根拠はないようです。

カフェインを打ち消すことは難しいってことね。やっぱりここは量をコントロールするか、摂取する時間をコントロールするか、ってことになるのかな。
食事で気を付けるという観点で見れば、カフェイン対策よりもちゃんとした食事をとってちゃんとした睡眠が取れる体を作った方が確実っぽいわね。
カフェインを減らしたいときの注意点
まず、いきなりゼロにするのは控えましょう。カフェインを毎日摂っている人が急にやめると、頭痛、眠気、イライラ、吐き気、集中しにくさなどの離脱症状が出ることがあります。
これは私も経験がありますが、結構落ち込みが激しく出たりしますね。その時に、ああカフェインが原因だって、わからないとツライ思いをします。
そのため、やめるなら少しずつ減らすのが安全策。
まずは「時間」を変える
量を減らすのがつらい人は、最初から量に手をつけなくても大丈夫。
まずは、
- 朝の1杯はそのまま
- 午後の1杯をデカフェや麦茶に置き換える
- エナジードリンクをやめて別の休憩習慣にする
といった形で、摂る時間帯の見直しから始めると成功しやすいです。
カフェインの量の少ないものに変えるのも対策の一つ。コーヒーを緑茶に、緑茶をほうじ茶に、ほうじ茶を麦茶に変える、みたいな順番で徐々に落としていくのも無理がないやり方だと思います。
「眠いからカフェイン」のループを見直す
睡眠に悩む人の中には、
- 寝不足で朝つらい
- カフェインで乗り切る
- 夜の睡眠が浅くなる
- 翌朝さらに眠い
というループに入っている方がいます。
つまり、問題が「カフェインそのもの」だけでなく、寝不足をカフェインで延命してしまう生活リズムにあることも多いのです。
カフェインを摂取することで、眠りが浅いまま毎日を過ごしてしまうと結局はいつ体を休めるのか? ということになりかねません。
休みの日にたっぷり寝て……みたいに思う人もいるかもしれませんが、それを行うにしてもカフェインは少なくしておいた方がよいでしょう。
こんな人には「減カフェイン」を試す価値があります
- 寝つくまで30分以上かかる日が多い人
- 夜中に何度も目が覚める人
- 朝は寝たはずなのに疲れが抜けない人
- 午後や夕方にコーヒー・紅茶・エナジードリンクを飲む人
- 「コーヒーを飲まないと動けない」と感じている人
こういう方は、まず2週間だけ午後のカフェインをやめてみると、変化がわかりやすいことがあります。その時に「寝つき」「夜中に起きた回数」「朝のすっきり感」をメモしておくと、自分に合うか判断しやすいでしょう。
カフェインと睡眠の関係で、特に注意したい人
次のような人はカフェインに注意が必要とされています。
- 不眠症などの睡眠障害がある人
- 不安が強い人
- 偏頭痛や慢性頭痛がある人
- 胃食道逆流症(GERD)や胃の不快感がある人
- 不整脈や高血圧などがある人
- 一部の薬を使っている人
- 子ども・10代
- 妊娠中や授乳中の人

妊娠すると注意する人も多いと思うけど、妊娠中は特にカフェインの代謝が遅くなりやすいから、普段全然平気な人も注意が必要。
妊娠後期では、カフェインの半減期がさらに長くなるらしいから、ちゃんと体に意識を向けておきたいところね。
まとめ|カフェインは悪者ではないけれど、睡眠優先なら“時間”がとても大事
カフェインは、眠気対策や集中したいときには役立つ成分です。
でも、睡眠との相性で見ると、量よりもまず“何時に摂るか”がとても大切。
もし最近「寝つきが悪い」「夜中に目が覚める」「朝の疲れが取れない」と感じているなら、まずは午後のカフェインを早めに切り上げるところから試してみるのがおすすめです。
“コーヒーをやめるかどうか”ではなく“自分の睡眠を守れる飲み方に変える”
その視点のほうが、良い習慣に変えることができると思います。

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